看板は不動産業者にとって、ビジネスの成功に欠かせない重要な存在です。店舗看板に加え、物件情報を周知するためにさまざまな種類の看板を活用できます。この記事では、不動産事業者の方に向けて、看板作成のポイントや事例をご紹介します。
◇不動産看板の種類と活用事例
不動産業では、さまざまな場面で看板が活用されます。デザインを検討する前に、どのような情報発信に看板が必要かを洗い出しましょう。代表的な活用事例として、下記のようなものが挙げられます。
店舗用看板
最もオーソドックスな看板です。店舗の壁面や敷地内の駐車場などに設置される看板で、会社の名称やロゴなどをデザインします。また、外部から見えやすい場所に、物件情報を掲載した広告看板や宅地建物取引業法に基づく「宅地建物取引業者票」を設置する場合もあります。
分譲地の案内看板
分譲宅地や分譲住宅事業地などの案内を目的に設置する看板です。野立て看板が一般的で、屋外広告物に該当します。設置できる許可地域と設置できない禁止地域があり、工事完成前の物件には広告表示の制限もあるため注意が必要です。
入居者の募集・管理看板
物件への入居者や土地の借手を募集する目的の看板です。外壁や貸地に設置されます。注意点として、のぼり旗などの募集用広告グッズも規制が挙げられます。また、募集の目的以外にも管理する土地や賃貸物件に掲示する看板もあります。設置する期間が長いため、劣化対策も考える必要があります。
イベント誘導用の看板
物件までお客さまを誘導する目的の看板です。電柱や歩道を使用することがあるため、設置に許可が必要な看板です。街頭で人が持って誘導するプラカードの場合は、自治体により規制が異なるため、使用前に確認が必要です。
置き看板(スタンド看板)
「オープンハウス開催中」などイベントの周知を目的に、入口部分などに掲示される看板です。アプローチの位置を知らせる役割もあります。歩道上に設置する場合は、道路法や道路交通法違反にならないように注意が必要です。
◇物件情報を効果的に伝えるレイアウトのコツ
不動産業者は物件を販売したり貸したりするビジネスである以上、看板も紹介する物件がどのようなものか伝える内容が多いです。情報を効果的に発信することで、契約に繋がりやすくなります。以下にレイアウトやデザインのポイントを紹介します。
読みやすいフォント(書体)を選ぶ
可読性の高いフォントを選ぶことは最も大切なポイントの一つです。目的は情報を正しく伝えることなので、看板を見た人が正確に情報を読み取れるように意識しましょう。おしゃれさを重視した字体よりも、ゴシック体のようなフォントをお勧めします。
視認性の高い色を選ぶ
遠くからでも目立つよう、鮮やかなカラーを使うことは効果的です。シンプルで統一感のある配色を選びましょう。コーポレートカラーやロゴに合わせた近似色を選ぶと一貫性を持たせることができます。
視線誘導の法則を意識する
レイアウトを考える際は、見る人の視線の流れを意識しましょう。人は上から下に視線を移動させる傾向があるため、重要な情報を上部に配置すると良いです。また、彩度の高い色や太いフォントは視線を誘導します。最も強調したい情報を伝えるのに活用しましょう。
設置場所やターゲットに適したデザインを意識する
看板単体でデザインを考える事も重要ですが、可能であれば周辺環境やお店の雰囲気に合ったデザインを検討しましょう。景観を考慮すれば近隣住民からの印象も良くなります。また、写真やイラストも物件やターゲット層を意識して選びましょう。
◇設置場所の選び方と視認性の確保
看板の効果を高める上で設置場所は重要です。顧客となってくれる可能性が高い人に不動産情報を届けることができれば、収益にも直結します。設置場所選びについてポイントを挙げてみました。
人が多く住むエリアに設置する
基本的なことですが、いかに多くの人に見てもらうことができるかが重要です。通行量の多い場所や住宅街、商業地域など、人の目に触れやすい場所に看板を設置しましょう。駅周辺や繁華街、ショッピングモールの近くなどが適しています。
学校や商業地域での告知
学校や商業施設の近くに看板を設置することで、近くに住みたいと考えている人たちにアピールできます。大きな施設の周辺は、そこに通う学生や労働者の居住ニーズが高いです。大学の近くでは小さなアパート、家族連れが多い地域では一戸建てなど、ニーズに合わせて提供する情報を検討しましょう。
天候の影響や見えにくくなる場所を避ける
高い建物や樹木の陰、電柱の後ろなど、視認性が悪い場所は避けましょう。昼は大丈夫でも、時間帯によって陰になってしまうところもあります。雨や雪、霧などの天候による影響も考慮して、設置場所を選定しましょう。
◇設置する地域の特徴の分析
看板を設置する地域によって、それを見る対象者の属性は異なります。中山間地域と都心部ではターゲットは全く違うでしょう。設置に当たっては、地域特性を理解し、反映したデザインにすることで効果を高められます。事例をいくつかご紹介します。
子育て世代が多い地域
安心安全を伝える、親しみやすいデザイン
子育て世代は、のびのびとした地域環境や、犯罪や災害などから守られる安心感を求めることが多いです。組み入れる情報やイラストから安心安全という印象を伝えましょう。また、カラフルで親しみやすいデザインは、子どもたちや親に好評です。
家族向けの写真やイラスト
子どもたちが遊べる公園、学校、公民館など、子育てで活用できる場所や子どもが楽しめる場所をアピールしましょう。写真やイラストで分かりやすく伝えると効果的です。
外国人の居住地域
多言語への対応
工業地帯など外国人労働者の多い地域では、看板に英語や他の言語を併記することが有効です。その地域にはどの国の人が多いのかをチェックし、不動産業者の連絡先やサービス内容を多言語で表示しましょう。
文化的な要素の取り入れ
ターゲットとする外国人の国の文化や風景を反映したデザインを考えてみてください。親しみを感じてもらえるような要素を盛り込むことで、異国で不安を抱える人たちに安心感を与え、「連絡してみようかな」と思ってもらえるでしょう。
不動産価格が上昇する都心部
高級感のあるデザイン
都心部の不動産は高価格帯で取引されることが多いです。富裕層に合わせ高級感のあるデザインやシンプルなロゴを検討してみてください。また、外国人投資家による売買が盛んな地域では英語表記も検討の価値があります。
不動産の特徴を強調
都心部の利点(駅までのアクセスの良さ、近隣施設、眺望など)を看板でアピールしましょう。「この場所に住んでみたい」「価値が上がりそうだ」と思ってもらえるデザインを目指してみてください。
モダンなフォントと色使い
都会的で洗練された印象を与えるために、おしゃれでシンプルなフォントやシックな色使いを取り入れましょう。都心部では、その地域自体にある種のブランド価値があります。最大限に生かしたデザインにしましょう。
◇まとめ
不動産業者にとって看板は必要不可欠な存在です。個人店の看板と異なり、活用方法が多様な上、地域や設置場所も多岐に渡ることが多いので、看板の効果を高める必要性は非常に高いと言えるでしょう。この記事で挙げたポイントを参考に、設置前に看板の専門業者としっかり打ち合わせをして、最適なデザインを追求してください。
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